テストステロンとは、通称「モテホルモン」といわれ、男性ホルモンの中で9割を占めるホルモンです。
女性もほんのわずか卵巣などから分泌していますが、男性は睾丸から女性の20〜40倍ほども分泌しているといわれています。
マウスを使った実験では、今までメスに相手にされることのなかったオスにテストステロンを投与したところ、突然メスが群がるようになることがわかりました。
人間の女性も、本能的にテストステロンの分泌が活発な男性を選ぶといわれています。
テストステロンは、筋肉や骨など身体の成長に始まり、精力のアップ、男性的な性格など内面にも影響を与えています。
男性らしい引き締まった筋肉やがっちりとした骨格をつくり、生殖能力を高め、攻撃性や闘争心をかきたてます。
肥満の予防にも効果的で、脂肪を減らし筋肉をつけさせるという作用があるため、テストステロン値が高いほど、肥満になりにくい筋肉質な身体になることがわかっています。
テストステロンを活発に分泌させることは、やる気や行動力、自信がみなぎるなど、社会でバリバリと働く男性には、精神面においても欠かせないホルモンなのです。
アスリートに禁じられているドーピング物質のひとつに、テストステロンが数えられています。
そのことからも、テストステロンがフィジカル面やモチベーションに与える影響がどれほどのものかが分かります。
それに対して、大豆に含まれるイソフラボンは、女性ホルモンの一種であるエストロゲンと似た分子構造をしており、そのはたらきもまた、似ています。
女性ホルモンに似たイソフラボンは、男性ホルモンとほぼ相対するはたらきをすることから、主に女性の美容と健康に効果的な栄養成分です。
そのため、これまでは男性がイソフラボンを摂取すると、テストステロンが減少してしまうのではないかと考えられていました。
しかし、研究結果はその逆でした。
イソフラボンの摂取によって、テストステロン値が高められ、テストステロンが悪玉ホルモン「ジヒドロテストステロン」に変換されるのを防ぐはたらきがあるということが分かりました。
この悪玉ホルモンは、主に中高年に増加する男性型脱毛症と、前立腺肥大の原因です。
これらの予防策として、イソフラボンの摂取を進める医師も増えています。
このように、イソフラボンの摂取は、女性のみならず男性においても大変有益です。
摂取量を守った上で、毎日継続してイソフラボンを摂取することをおすすめします。